ふうせん(紙/アクリル、透明水彩)。
宮沢賢治の空のうち、もっとも気になるのが『桔梗色の空』です。
がらんとしてすきとおり、地上に影をおとさないつかの間の空です。
描いていてひどく心細くなりました。
ふたつの、遠い色をまぜあわせて生まれるこの色は
きのうとあしたのさかいめにふさわしく
ときの行き来のながれに足をすくわれそうになります。
「いま」をたしかめたくて
ちいさな風船を空にあげ、手はしっかり握りしめておきたくなりました。
「むらさき」というお題をふとつぶやいたひとがいまして
ちょっとやってみるかなと軽い気持ちで始めたのですが
なかなかとんでもない色です。