2019
15
Aug

日々記

ふうせん

ふうせん(紙/アクリル、透明水彩)。

宮沢賢治の空のうち、もっとも気になるのが『桔梗色の空』です。

がらんとしてすきとおり、地上に影をおとさないつかの間の空です。

描いていてひどく心細くなりました。

ふたつの、遠い色をまぜあわせて生まれるこの色は

きのうとあしたのさかいめにふさわしく

ときの行き来のながれに足をすくわれそうになります。

「いま」をたしかめたくて

ちいさな風船を空にあげ、手はしっかり握りしめておきたくなりました。

「むらさき」というお題をふとつぶやいたひとがいまして

ちょっとやってみるかなと軽い気持ちで始めたのですが

なかなかとんでもない色です。