◆いやな感じの月始めだ。
いろいろとあきらめずに絶望してなげやりにならずに生きてゆくには。
◆まつろわれぬ民のように。
◆蝉の初鳴きのひるさがりに 夢見る山人化。
◆少子化対策はひとりひとりのこころへの平和保障がいちばんだ。と思うよ。
◆むすこを産んだおんなの、
ある種の恐怖心と激変したまなざしをしらないのか。
◆知らないんだな。
◆こどもらが生まれた瞬間の、
よろこびと哀しみを忘れたことはない。
◆あきらめずなげずたゆまずすすめ。
◆おたんじょうび おめでとう、ねえちゃん。
毎年おもうんだけれど、
素数ならびで こころがざわざわするたんじょうびだね。
と、弟に祝いの言葉をもらう。
◆なにも内包しない。そうか、そうだったのかと腑に落ちる。
◆すがすがしいな。ありがとう。
◆血液型や星座より抜群にしっくりくる、素数まみれの誕生日。
◆その日に生んでくれた母に感謝しよう。
◆と、あらためておもうのは
「重たい母」という言い回しと
苦々しい母娘関係になやむひとがたくさんいると知ったからだ。
◆わたしのことは もう、いい。
◆なぜならもう母はいないので。
◆生きていたらこう言うだろうな、と
いつまでもしかられる想像するくらいは よしとする。
◆苦笑するのを供養としよう。
◆きっと また ほめないだろう。
◆それでも また いっさつ 描きあげた。
◆よしとする。
自分を生きるよりほかなく自分を生きていると自負する。
それが たまたま 母であったひとの望みとはちがっただけだ。
では
どうだったら 望みどおりだったのか。
もしかすると どんな 望みも なかったのではないだろうか。
◆「不足」「欠点」を指摘することこそが
彼女にとって大切な「じぶんのいきかた」だったのだろう。か。
◆しかたがない とくちにしてみる。
◆そうだとしたら
こんなにおやこうこうの娘もいない。
一生、母のこころを なにひとつ満たさなかったわけで。
◆反面、わたしは
ひどく満足している。
「ひとかけらも満足しない画業を追うしんどい日々が続く」というくらしに
幸いを自覚している。
いきるよろこびのまっただなかだ。
◆娘が 「わたしはいま 最大にしあわせだ」といったら
わたしが、わたしの 母だったら
もう死んでもいい、母親としてはもう。とおもってよろこぶよ。
◆なので すり替え理論の拡大解釈して、よしとする。
◆だれもが 自分を生きるよりほかない。
◆『あなたの こどもは あなたを とおってやってくるが あなたではない』
◆なので、いま 悩んでいるみなさんも
いきる日々の時間がもったいないので
あんまりなやまないでください。
◆素数まみれの日に生まれた。
◆そのせいだったのだ、と 今日からは思う。
◆かあさん、素数の日にうんでくれてありがとう。
◆そのことを 祝福してくれる 弟もうんでくれて ありがとう。
◆雪のほんを かきあげた。
◆そしたら 梅雨があけた。
◆「つぎは どうするね?」
◆つぎは こんな イメージのを。
◆「わかった。」
◆行くぜ、東北も。取材をかねて。
◆ありがとうございます。
◆また いちねん がんばります。
◆時間軸の座標が、つみかさなって3D。
◆時の平面が 平行に延々と並んでいる そのなかへ。
◆蝉たちに挑発されたのかうぐいすがすごい。
庭の木で、これは絶叫。
鳴らないピアノを点検してもらうそばのちいさな窓辺からの音の風景。
◆親の家、いうところの実家をたたむ際にひきとる「思い出のもの」たちはいつのまにか
思い出のなかのものたちから、微妙に立場を変える。
◆ものたちが 思い出をくりだす 時のあるじになる。
◆こんなふうに
ものたちがいきものになっていくのだな。
◆そこにいまある、ふるいものたちがかもしだすたたずまいは。
◆長く他者の手にあったものたちへの
妙な親近感は。
◆けっしてまじわることのない時限の その場所へ
そのひとに 会いにいこう。
◆母にばったり会っても ひるむことは ない。
◆夕暮れ。
◆土のにおい。
◆船の 丸窓。
◆真鍮のランタン。
◆かわいた風。
◆落葉寸前の林を風がぬける音。
◆などの もしゃもしゃとした 想いのかけら。
◆週末ごとに したしいひとびとがやってきて
ニセ女将の夏が すぎてゆく。
◆近くの浜へさえ
ほとんどおりないまま。