神保町個展のこと

2018年12月9日(日)

作業の日々日々記(フェイスブック)のほうにはすこしはお知らせしてきましたが
ここ日々記になにも記さないまま
えほんしごとと絵しごと展2018、と称した、神保町檜画廊での個展が始まり、そして
昨日終わりました・・・。
まとめて御礼とご報告です。
まずはちょっと写真でどんどん・・・

ポスターとポンポロッコのみんながおでむかえ。

ぼくたちのうた表紙原画と
しずかなみずうみ表紙原画、そしたこれまでに生まれた本たちがおきゃくさまを呼んでくれました。

はいるとすぐ、しずかなみずうみ。

つづいてしずかなみずうみ夜明けのほうへ。

ポンポロッコの森Ⅲの、ベース絵画たち

そして。ぼくたちのうた。鈴木美音さんの曲をBGMにしてごらんいただきました。

小さいカットとグッズの販売コーナー。

初日の朝のことです。
見知らぬ紳士が来場され、
るすばんいすと小さな絵画をしゅっと選んで購入してくださいました。
この本、いいですね。
紳士氏は、たいへんことばすくなにおっしゃったのですが
チョイスのあまりの速さに、わたしはいすくんをどこかでご覧いただいていたどなたかなのだと思い込みました。
今回の個展の最初のお客様だったこともありとても印象深く、
しかしなにものさんなのだろう。というもやっと感も一日中あたまを離れず、
夕方来てくれたこの本の編集者さんにもすぐ報告、そしていすくんを好んでくださったことをあらためて喜んだのでした。
そして、終了間際。
様子を見にやってきた夫が
「今朝、あいつが来ただろう?」
と、彼の親しい、そしてとても尊敬している長い付き合いの友人の名を口にしました。
わたしがおどろいたのなんの。
若い頃に何度も会ったことがあったのに、家族でお宅に泊まり込んだとすらあったのに、ほぼ30年ぶりのことで全く気づけなかったのです。
呆然とし、夫にお礼とおわびを伝えてもらうよう頼みました。
夫を介してあらためてお返事をいただきました。
「嫁」(おくさま)をほったらかしにしてきた気持ちがあること、るすばんいすを買って帰り、「嫁」が読み終わりに涙を見せたこと、自分は久しぶりに「嫁」に感謝のことばを口にできたこと、るすばんいすの絵にはその気持ちがあったこと、作品にひかれて買ったのだから、名乗ることはないと思ったこと。
こんどはわたしが泣く番でした。
超多忙のキレッキレのビジネスマンの、紳士氏。
そしてこころの大きなやさしいおくさん。
そんなおふたりに届いたいすくん。
よかったね。いすくん。
わたしもほんとうに感激しました。
今回の展示では、本だけがそっとある『るすばんいす』ですが、
長く細々愛され続け、いまもあたらしい出会いを得られることを知ったいすくんが、すこし誇らしげにも見えます。
いすくんはその後、ポンポロッコの森にもちょいちょい現れています。
照れくさそうに、いまも。
そしてわたしはきめました。
紳士氏ご夫妻のためにも来年、ヤクルトスワローズを応援しなくもない。
無論、ベイスターズの次に。
それを思い出しちゃった。

今回主役の2さつにねぎらわれるいすくん、こと「るすばんいす」。

展示期間中も毎日、せめて日々日々記は更新するんだ!という
夢と希望に満ちた志は、あっという間に頓挫していました。
たくさんの方におこしいただき、ほんとうにありがとうございました。
森林浴のようだと長い時間ゆっくりなさる方。
いちまいいちまいを穴があくほど熱心にみてくださる若い方々。
ハヤテのようにやってきて4冊シュラっとご購入、現金をおろしてくるからサインしといて、イラストも描いておいて、と、わたしを社会人モードに引っ張りあげてくださったビジネスマンさん。その後、会計とイラストサインがややスピードアップしました。そのときからその方を心の師、ココロのボスとあおぎ、会計サイン業務の向上につとめておりましたところなんと、最終日に、こんどは「ビジネスマン本日休日。」のいでたちでお越しいただき、さらに本を買ってくださったばかりか、その旨のお礼を申し上げることもできました。
『ぼくたちのうた』を個展前にご購入、詩壇に属するその方が、ぼくたちのうたを見せた別の詩人さんのご感想、「この作者は詩人なのか?」を伝えてくださいました。うれしさとはずかしさで入る穴がほしかったです。掘ればよかったかもしれません。
昨年の展示でポンポロッコの森をご購入くださり、ご来場の翌日にはイケメンの息子さんに「ポンポロッコの森IIを購入してくるように」とお使いになさった方・・・。ことしこそお喋りしたいとお待ちしていました。昨年、娘さんと、ポンポロッコの森を電車で読みながら帰ったときのことを、「思い出すといまでもうるっとくる」とはなしてくださるのを聞いてひとり胸がいっぱいになってしまった自分。
森のみんな〜!きこえてるか〜い!

ポンポロッコの森Ⅲより。わらわらと集まってくる森のみんな。

今回の展示では、線画、ドローイングを展示しようと、まあまあ早いうちからきめていました。
準備中に50肩なるトラブルにみまわれ一時はどうなるかと思いましたが、
その奇跡的なアッというあの回復も祝って、展示準備の最終盤にぐいぐい腕をふって描きました。
結果。高評価いただいてわたしはひとり、踊り狂いたいきもちになりました。やっと、ちょっと、自分の線を引けるようになったのかもしれないと思わなくもない気がすこしします。


そしてむかえた最終日。
大引けまぎわまでお客様がありやや時間延長、その勢いのまま超ハイスピード撤収作業で汗をかく、など、さいごのさいごまでハイテンションの1週間でした。
本も絵画もグッズも、たくさんのみんながあたらしいご縁をいただいて旅立ちました。
ふだんひきこもっているせいで、個展期間はなかなか体力的にも精神的にもハードなのですが、わたしにとってはかけがえのない貴重な時間です。
絵のこと、えほんのこと、絵やえほんのむこうのせかいのことを、年齢性別職業国籍使用言語不問のじつにさまざまなかたがたとお会いできておはなしできるなんて、こんなしあわせなことがあるでしょうか。そしてたくさんの勇気をいただき、夢と希望とやる気でぱんぱんになって、また絵しごとに帰ってゆけるのです。
ほんとうにありがとうございました!
そして。
いつもさまざまな形でなにかしらを見出し寄り添い引っ張ってくださる担当編集者さんはじめ出版社のかたがたに改めまして・・・ありがとうございます!

かたづけてしばらくぼんやりしてまたのろのろ描いて、そのうちいろいろと積もってきましたら
ふたたびお目にかかれましたら幸いです。
神保町で。または ほかのどこかで。

さむくなってきました。
ものすごく早めですがどうぞ良いお年をおむかえください。

今回のメインの3冊がおうちにかえって記念撮影。