2024
12
Jun

日々記

新美南吉作「きの まつり」

あたらしい本ができました。

『きの まつり』新美南吉/作

(すずき出版/こどものくに ひまわり版7月号)

おはなしをいただいた際、編集さんが原作を送ってくださったのでしたが、

とっても短いので、絵本用に要約してあるのか~と思ったら全文でした。

青年南吉先生のあたまのなかで、

行間にもいっぱいに広がっていたであろうイメージを絵にするのは、

なんだかものすごい責任を感じてしまいましたが

文のページ割から始まって編集さんと相談をかさねるうちに

南吉先生とうちあわせをしているような妄想にとりつかれ

かなりしあわせでした。

描き上げる頃には

南吉先生が若くして亡くなったとき

自分のこどもたちの年齢だったのを思って胸が詰まりました。

編集さんがあとがきに、絵に対して

「作者の新美南吉も喜んでくれていることでしょう」と書いてくださり

もう、南吉の老いた母。みたいなきもちになってほぼ泣きそうでした。

個別の販売がない月刊配本発行なので

なかなかご覧いただく機会もないかと思いますが

逗子のととら堂ですこし置いてもらいました。

年内に、やろうか~とうすく考えている個展@ととら堂でも

原画展示とあわせて

わずかですが販売させていただこうと思います。