ポンポロッコの森も雨の季節です。
くまはふきの葉の雨音に耳をすますうち、
旅に出ているきつねのはなしを思い出しました。
・・・『海』のむこうに『島』があって そこには ふきの葉によく似たはっぱがあるんだ。 その下で雨音をきいているとね、ポンポロッコや くまのことを おもうよ。・・・
ああ。
親友のきつねもいま、『海』のむこうの『島』のはっぱの下で
おなじ雨をきいているかしら。
(ポンポロッコの森IIより)
そんなふうに、雨の音や月の光は、
ここにいないだれかをおもう心に翼をくれたりします。
はなしはかわりますが、
先日東北へいきました。
その日に梅雨入りでした。
石巻のなかよしと小さな浜で
山に降る雨と立ち昇る山の息をながめながらしみじみしました。
その日のその情景を
その日はなしたことを
きっと何年も思い出すだろうなと思っています。