2017年6月7日(水)
用があって茅ヶ崎へでかけたついでに、平塚市美術館『リアルのゆくえ』展に行ってくることができました。
リアルってなに?
というのは、えしごとをはじめてからずっとかんがえつづけていることでもあります。
妄想まみれのしごとしながら それを言うと 意外そうに
え?
と返されることも多いですが
いつも 自分にとって
のっぴきならないリアルをめざして描いているのは ほんとうのことです。
対象を写し取るようにかくことができる技量はないくせに何を言っているかともいえますが
この展示会で作品にそえられていた現代作家さんたちの
『わたしにとってリアル(写実)とは』
ということばの数々は、
彼らの作品の、観るもののほうへ くいこんでくるみたいなかんじのうらづけにおもわれ、
かつ、
自分のしごとのみちしるべをあらためてたしかめることができたとも言えるのでした。
そしてそれがぜんぜん実現できないから描き続けるのだなあとも思って、
ひとりうすらわらいをうかべて安堵したりあせったりした昼下がりの平塚。
まねっこしてことばにしてみるならば、
『わたしにとってリアル(写実)とは
自然の中のふとした一瞬の、なんといったらいいのかわからないぞわぞわ感を、なんとかいちまいの紙に置こうとするおこないそのものである。』
とかなんとかいうことになりますが
そんな絵に、 ことばを
ささやかに 浮かばせるように添えてできるのがえほんで
絵とことばとのあいだに
みるかたがそれぞれのリアルをみいだしてくださるといいなあ。
あはははは。(遠い目。)
写真は昨年描いた至光社『あめがあがったら』のなかの
じぶんではいちばんリアルだとおもっているいちまいと
平塚市美術館で配布していた、現代作家のことばたちです。