2012年1月23日(月)
つれあいがせんだっての北海道出張と、つづけざまに出張した大阪から
ともに土産にかってきてくれた双方地区の銘菓がいま、
目の前で、決戦におよぼうとしている妄想にとりつかれております、土曜のよるのことです。
しかも、北海道代表はすごく強そうだ、だってだって、「白い恋人・ブラック」だもの。
ブルー、イエロー、ホワイト、グリーン、それからブラック!たいていの戦隊の構成は。
そしてブラックだ、いちばんつよいのは。
商標をめぐる訴訟の法廷。
いまここに『白い恋人』対『面白い恋人』の闘いの火ぶたがきられようとしておりますが、原告席には白い恋人ブラック、なのです、
それをうちのひとは、黒い恋人、と呼んでいます。
わたくしどもは、傍聴席末席におります。
「黒い恋人、ってさ。面白い恋人を挑発するあたらしいつっこみ商品かしらん。」
「さあ来るなら来い、大阪!もじってみやがれ!・・・ならすごい白熱法廷になるな。場外乱闘も辞さずだ。」
「よしもと返す刀は腹黒い恋人、でどうだろ。いや。腹黒い変人。かな。しかしだれも買わないな、それは。」
「いや。味で勝負だ。いけるぞ、二匹目のどじょう。
面白い恋人がみたらしあじゴーフルだからね、腹黒い変人は、あんこたっぷりのもなかでいこう。」
と緊迫の展開を予想をしつつも、ビールをのみ、
酔いもせずに冷え冷えしてきたところを
こんどは麦焼酎お湯割りやらホットウイスキーやらであたためなおしつつ、双方銘菓を交互に賞味、
ブラックはあれだね、うまいね、白い恋人ホワイトチョコのよりね、
だいたいさ、面白い恋人のあじってのは、みたらしか?
なんかこう、塩キャラメルってあじだよね、
まあどっちみち白いと面白いはまったく味も生地もちがうよね、ちがいますよ。
っつって証人席にたつ用意があるよ、あたしは。裁判長!
でもあれだね、たべてみたいね、ぜひ。極上の、腹黒い変人。
と、ここでふと冷静になり、
黒い恋人は、いや白い恋人ブラックは、ほんとうに、面白い恋人返り討ち企画商品なのか。
という疑念がわき、さくさく調査してみたところが、ちがった。
面白い恋人より、発売が歴史的スケールで早かった。
そうだったらおもしろすぎると期待するあまり、まちがった。
ていうか、ずっとあったのだなあ、黒い恋人、じゃなくて白い恋人ブラック。
毎年旭川空港のおみやげやさんで何見てたんだろ。見おぼえないんだけどな。
と言ってる間に、どっちの恋人の箱もからっぽになってしまい、本日はこれにて閉廷いたします、と裁判長が言った。
ような気がする。
とうとう鉢合わせした
原告被告双方の包装紙およびパッケージと
こんな妄想にとりつかれているひまがあったら
わたしを描きあげるべきではないか、
とかなしげな目をする少女のしたがき。