雪は 無口でいい。 せかいの色も しずまりかえるのがいい。 寒いのも いい。 ひとりで こんこん 思案しつづけるのに いい。
思案のあとが 道になって見えるのがいい。 いずれ あたらしい雪が 思案のあとを消してしまうのが いい。 また はじめから考えればいいと 思うしかないのがいい。 なにを考えるのでもいい。 ずっと 考えていればいい。 (52~53ページより)
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