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森に夏の気配がたちのぼるようになった日から
くまはもうなんにちも だんまり沼で待っていたので
親友が旅から帰ったときに ちゃんと迎えることができた。
「おかえり。きつね。」
「ただいま。くま。」
(26ページより)

だんまり沼は せかいを まるごと
もう ひとつ うつしている。
(きっと どっちも うそじゃない。
ひとりになりたいのも。みんなで いたいのも。)

「ただいま。うさぎ。
あいたくて かえってきた。」
(34ページより)

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