あめが あがったら(2016年至光社)

 

長雨が あがるとき 

晴れあがる予感のとき

からだじゅうわくわくする そのとき

祝福のとき

だれもが かぜになって飛べるとき

 

元はといえば東北で出会ったいちまいの大漁旗。
はげましとよろこびに満ちたその旗が
こころのなかで翻り続けているうちに
いつしか
生命力あふれる季節の風と
コラボレーションしてくれました。

2-3

作者のあとがき(こどものせかい8月号にじのひろば掲載)

1部分
旗が一本、風に吹かれるのをぼんやりながめていたら、
なんだか、
ひとのいとなみと自然のことわりの交わるところにたっている
信号機のように思えてきました。
あめあがりのことでした。
晴れてくる予感で、からだじゅうがそわそわします。
つゆあけのころなら、なおさらです。
空気が入れかわってうまれる風は、きっと天からの合図です。
旗はそれを逃さずキャッチして、ひら~りと目覚めたかと思うと、
ばたばた鳴りながらひるがえり、
おてんとうさまに感謝やらよろこびやらを伝えています。
同時にそれは、地上にともにあるひとびとへの信号でもあって、
はげましや祝福となって広がってゆく気がします。
6-7部分晴れた!
夏がきた!
あめつちひかりのめぐみのなかではだれもがこども、
お祭り気分になってきます。
からだいっぱいに風を受けて、おてんとうさまと交信です。

 

至光社編集者あとがき(にじのひろば8月号 この絵本をめくりながら より)
24部分
この作品には、梅雨の長雨があがったある日のとても短い刹那に、
主人公の男の子と、なかよしのがちょうの身の回りで起こった、
ごく自然なできごとが描かれています。
作者が、日常のなかで五感を鋭く研ぎ澄ませて
自然の移ろいをつぶさに感じ取り
それを絵筆とことばで形づくり、
丁寧に紡ぎ合わせた絵本です。

梅雨前線とは、
日本に夏をもたらす暑く湿った太平洋の空気と、
冷たく湿ったオホーツク海の空気が、
日本付近で押し合いをしてできた線のような寒暖の境のことを指します。
この寒暖の押し合いに太平洋の空気が勝てば、
梅雨前線は北に押し上げられて梅雨は明け、
いよいよ太陽がきらきらと輝く夏の到来となるのです。

12-13部分この絵本は、私たちが普段ニュースでしか接しない、
いわゆる事後報告である梅雨明けの瞬間を、
しっかりと臨場感たっぷりに味あわせてくれます。
私たちは、とかく空調の効いた快適な環境の中で
季節の移ろうひと時に目を凝らす機会を減らしがちです。
それでも子どもたちには、
身近な自然のかすかな動きにもよく目を凝らし、
耳を澄まし、
肌にあたる風の変化をそっと感じさえすれば、
たとえ長雨でふさぎがちな心をも、一瞬のうちに軽々と高揚させてしまう術もあることを、
極力ちいさいうちに漠然と感じてほしいものです。
至光社編集部 武市晴樹

4-5

日々記 あめがあがったら のこと
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